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イラスト:Fender Jazz Bass (青野)

9月の月報です。

9/3 COMITIA145 お疲れ様でした
・絵を描き、小説を見つめ直した
・いろいろ遊んだ

SNSが担っていた速報性が通用しなくなってきた(メインで利用していたTwitterの仕様がカスになった・それに伴い皆の使用するSNSがバラバラになった)、そもそも作品鑑賞に速度は必要ないことから、今月・来月ではなくもっと先の時期からでもこのブログ記事を見てくれれば大体の内容を振り返らえる(返れる? 返られる? 可能の助動詞「れる」がついているので「返ら」+「れる」?)ような運用にしたいです。


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9/3 COMITIA145 来場のお礼

出展内容: [東5ホール・I17a]COMITIA145出店

たいへんに暑いなかサークルにお立ち寄りいただき、ありがとうございました。

当日は気温と人混みで熱中症待ったなしだろうと予想したので、熱中症予防の塩タブレットを知人に配りました。自分も助かりました。5月〜9月開催のイベントでは今後マストの持ち物かもしれません。

 

今回はオフではじめてお会いする方とお話できたり、大学の同窓生に久しぶりに会うことが出来て嬉しかったです。大学の同窓生は皆ねずみちゃんを二度見してサークルに立ち寄ったので、ちょっと面白かった。

次回のコミティアへの参加は未定ですが、11/11(土)開催の文学フリマ東京に出店します。新刊はありません。当日はさすがに熱中症の心配はないと思うので、まったりお越しください。


小説

創作バンド スピンオフ:『東京、東京』

サムネイル:「東京、東京」 小説『Drive to Pluto』スピンオフ短編

 夏はとうに去っていくのに、秋はまだ季節の流れに追いついていない、季節の隙間、そんな日だった。

 確かにすこしは涼しくなったけど、紅葉はまだ始まっていないので、ファインダーを覗いても風景が秋らしく映らない。ここ市ヶ谷の江戸城外堀は、桜の季節なら花筏の見ごたえがあるだろう。今はといえば、天高く続く筋雲を見上げると、かろうじて秋を感じるかなといった具合。

「サニサーの『東京』のジャケってこのへん?」

「あれ、内堀だって。千鳥ヶ淵らしいよ」

 と、平日の昼間から集う面々の背中を僕はカメラの画角に収める。平日の昼間、日向に突っ立っていると少し汗ばむ陽気のなか、紅葉はまだ始まらず青々したサクラの木の木陰に腰を下ろして、6人の男が釣り堀のよどんだ水面に向き合っている。総武線の市ヶ谷駅のホームから見下ろせるあの釣り堀だ。

 他にこの場にいるのは、おっちゃんと呼べばいいのか爺さんと呼べばいいのか判別できない皺くちゃな身なりの男たちと、下の子はまだベビーカーに乗っているような幼いきょうだいを連れた若いお父さん、それと僕たちで終わりだった。というか、僕たちがこの場にいちばんふさわしくない、説明しがたい変な面々だろう。僕たちは、ええと、暇なバンドマンだった。

 ……

小説『東京、東京』
https://libsy.net/works/novel-tokyo-tokyo

ここ数ヶ月「小説は一人称か三人称か」で自分の意思が揺れていました。(これは「ケースバイケース」なので、実は『これは物語ではない』の「好きなときに好きなように書く」が最適解というのにすでに行き着いている)

この小説も最初は三人称かつバンドメンバーのみで書こうとしていましたが、収拾つかなくなりそうだったので、冷静に観察する目としてのモールス(カメラマン)の一人称視点にしました。

あとモールスとカシマが年が近くて気安い間柄だろうなということを書きたかった。

 

あとがきのブログ記事

スピンオフ小説「東京、東京」

作品に関する補足情報と、関連イラストの掲載と、私自身のエッセイはこちら。『アメリカの鱒釣り』へのファンレターもこちら。

 

作中の出来事の初出(SNS投稿)紹介

コイ釣って遊んでいるリズム体一同を見て ??? になる音楽ファンは当時いたかもしれない
https://twitter.com/mtn_river/status/1521079851419316224 (ツリー)

小澤少年の釣りすっぽかし事件
https://misskey.design/notes/9i28c3cmvy

小澤が「マヨネーズの章」を私物化オマージュしているだろうという予想
https://misskey.design/notes/9gdcfsvyah

 

感想への感想

読者によってかなり作品への着眼点が異なる作品になったようです。

登場人物の出自や心理描写に共感を寄せる方、「東京」もひとつのローカルであることを印象深く思う方、個々のエピソードを楽しむ方、水辺や夢というモチーフに注目する方、いろいろ居られました。

語れる切り口の多い作品は良い作品だと私は思っているので、まあ小品ながら良かったんじゃないかなと振り返ります。

 

いま書いてる11/11文フリで落とす小説について

三人称で書いてたけど一人称に書き直しはじめている。

二度手間だけど、小説が手っ取り早いカタルシスを齎すための手段や、規格的に作られる工業製品でなく、小説を書くこと自体を目的にする芸術であるならば、この遠回りも仕方がなかった……と自分を納得させる。

私の文体では、一人称小説のほうが状況がわかりやすくなるメリットがある(帆来くん・ザムザといった、様子のおかしい語り手は例外)。

『Solarfault, 空は晴れて』や『Cipher』のように、読者が作品の解釈を自分のために自分で見つけ出せるぐらいの難易度にしたいなあとは思っています。(『これは物語ではない』が初手ベリーハードすぎる。半分帆来くんのせいでもう半分ザムザのせい)

『Cipher』(可読性)とは別のアプローチで、「積極的に読まないと読めない」本にしたいです。

同時に「積極的に読まないと読めない」が「積極的に読まなくてもビジュアルを楽しめる」作品になればと。

本の良いところは、(すべての本が複製であることから)誰でも「原本」=複製ではない「本物」を手にすることができる点です。今回も手に取りたくなる作品になるようにがんばります。

はやく進捗報告できるといいですね。


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夏が終わる

イラスト:『空は晴れて』

キャラクター出典:『空は晴れて

先月ホックニー展を見てから、やっぱり透視図法とかまやかしだし、絵を描かなければ……という姿勢で描いた絵。

 

9/6 黒の日 0

イラスト:0(小説『Cipher』)

キャラクター出典: 『Cipher

デッサンの正しさよりもケレン味を優先した絵。だから手の造形がとってもいまいちだけど、左腕あたりの筆致は迫力があっていいんじゃないでしょうか。

 

9/12 青野誕生日 “Machine Head”

キャラクター出典: Drive to Pluto
小説, バンド紹介

先の「小説をさぐりながら書くこと」とは逆の視点になるが、自分が絵を描くとき、描画時間が長くなると「さぐりすぎて悪くなる」ことがあったので、今回は意図的に短めの時間で描けるように模索した。短時間かつ今回もケレン味重視のため、人体造形はとてもいまいち。

ほか、この絵にまつわる解説とラフの掲載はこちら。
https://misskey.design/notes/9jkhfubmpw

ついでの青野らくがき

明日誕生日のポーズ
https://misskey.design/notes/9jiexxvbjv

らくがき
https://misskey.design/notes/9jiijjjexu

 

見た目人気が高いキャラクターですよね(他人事)
バンドものはキャラデザのアクが強めなので、「シュッとした黒髪青年」のキャラデザは逆に貴重です。

 

明日未 “Electric Heavy Rain”

イラスト:明日未(This Earth Is Destroyed)

キャラクター出典: This Earth Is Destroyed バンド紹介

↑ 青野の絵の合間に同じ手法で描いてみた絵でした。

 

ネタ絵、らくがき、ほか

※いずれもらくがきのため、初出のSNSリンクのみ

「インピーダンス」は何かが踊っているように聞こえる

……と、思う弟子丸だった
キャラクター出典: 環-Tamaki- バンド紹介

https://misskey.design/notes/9jcunw4jjv

絵には汎用性があるけど「インピーダンス」が全然伝わらなった回(いろんな回)

 

『東京、東京』に寄せて

ねこになる
https://misskey.design/notes/9jo7ahcsea

カシマとモールス
https://misskey.design/notes/9jpkmspnlm

長髪モールスを描いたら既視感が危険で危ない
https://misskey.design/notes/9jpomz1zww

 

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ファンアート

点数が多いので初出SNSのリンクのみを掲載します。いろいろ描けて楽しかったです。ワンドロはまだ続きます。あと6作品ぐらい描きます。

魔術師さん / 小説『神経魔術師』

https://misskey.design/notes/9j6zc6ehuq

作者:ハトバさん
SNS @nabelhouse@misskey.design
Website https://kudenhonpo.sakura.ne.jp

 

ヤナギ エントさん / 漫画『MATS』

https://misskey.design/notes/9j6zoasaaz

作者:とわなみさん
SNS @towanami@misskey.design
Blog https://towanami.blog.fc2.com

 

ワンドロ:オーレリーさん

https://misskey.design/notes/9j9xn1efyb

作者:些々細さん
SNS @_ntn_slp@misskey.design

 

ロリータさん / バンド little black dress

https://misskey.design/notes/9jyz5ws4v4

おまけ(昔懐かしのメル画):
https://misskey.design/notes/9jz0uyyz4o

作者:小町紗良さん
SNS @srxxxgrgr@misskey.design
Website https://lit.link/srxxxgrgr

 

ワンドロ:周さん / 漫画『くじらがにげた』

https://misskey.design/notes/9jzkqlgyae

作者:とわなみさん
SNS @towanami@misskey.design
Blog https://towanami.blog.fc2.com


フリーペーパー

海辺新聞 2023年9月3日号

1面のX、裏面の4コマが描きおろしです。

今回の一押しポイントは、椎埼(しいさい)総合大学の先端ヒューマンヒプノシスコミュニケーションデザイン学部とかいう怪しすぎる学部(たぶん催眠術などを用いたマーケティングデザインを教えている)の、怪しすぎる教員のナンシー予束(よたば)教授です。名前の元ネタは「与太話」です。

学部も教授も怪しすぎるのですが、取り扱っている事象が事象なので、今回ばかりは予束教授が日本で一番の適任であるという設定でした。教授は非常に正鵠を射たコメントを残しています。

 

フリーペーパー「海辺新聞」のバックナンバーはこちら。↓

海辺新聞(フリーペーパー)バックナンバー

いただきもの自慢のコーナー

 

私と私以外すべての方の絵柄は異なっており、そのため私がこうだと解釈して描いたものが他の方の手にかかると違う解釈をされていて、その差異を味わえるのがすごく良いことだなあ……と染み入ります。

それから、これを制作するために時間を割いてくれたということにとても胸を打たれます。

ありがとうございました。

 

ハトバさん:明日未

出典:創作バンド This Earth Is Destroyed
https://libsy.net/blog/2357

作品ページ: https://misskey.design/notes/9jezuqnkjy

言うだけタダの精神で、三白眼好きだというハトバさんにリクエストしたものを描いていただきました。

なんだかとてもお嬢さん的なたおやかさを感じて、私の絵柄では表現できないキャラクターの魅力を描いていただけたことが嬉しいです。うっすら入っているアイシャドウのカラーや、手の甲や指のしなやかさがいいですね。

結論:かわいい……

 

有智子さん:青野(誕生日)

出典:小説『Drive to Pluto
https://libsy.net/blog/2357

作品ページ: https://misskey.design/notes/9jseexg8yk

誕生日アピール(9/12)をしまくっていたので描いていただきました。有智子さんの絵柄のおかげでイケメンになり驚いています。バンドマンにイケメンはいないのに……(全方位への失礼発言)

結論:格好良い……


9月の日記は別記事で

ここまで長くなったので、記事を分けます。本を読み、猫カフェに行き、ギターを弾いて、釣りをしました。

今月の日記 2023年9月 猫カフェと鱒釣り

Author : 山川 夜高

山川 夜高

libsy 管理人。DTP・webデザインを中心とした文化的何でも屋。
このサイトでは自作品(小説・美術作品)の発表と成果物の紹介をしています。blogではDTP等のTIPSを中心に自由研究を掲載しています。
お問合わせは contact からお気軽に。

twitter @mtn_river
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