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ロゴマーク:プロジェクトNOEX

創作TALK記事作成のためにツイログをさかのぼった副産物です。

 

概要:『NO EXISTS! 20XX→20YY』

架空のロックバンドを集めて架空のカウントダウンフェスをやりたいという趣旨で始まったTwitter上でのセルフ二次創作&交流企画。2021/12/30, 31に開催され、当日のリアルタイム時間にあたかもライブハウスにいるような実況ツイートが行われてTLをめちゃくちゃに荒した。

本記事ではどうしてこんな奇祭が開催されたのか、私の視点から順を追って振り返ります。


特に意味はありませんがなんとなく中島みゆきが聴きたい気分になったので『地上の星』MVへのリンクを貼っておきます。

https://www.youtube.com/watch?v=v2SlpjCz7uE



リンク集(min.t)


7月:創作フェス参加、同志と繋がる

#創作フェス を通じて「創作クラスタかつ『架空のロックバンドという魅せ方が好き』」という方々と相互フォローになり、話が弾む。

 

▼ 創作フェスでの投稿:

バンドものの創作をする作者のなかには、恋愛関係をはじめとした人間関係の描写を目的にして描く創作者はときどき見かけるものの、ミュージシャンとしての音楽性や使用機材に重点を置いている創作者はめったに見かけないため、フェスを通じてそういう創作をしている方と通じ会えたことにはとても感動した。

おまけに聴いている音楽の趣味や年代もなぜか概ね重なっていたので、「バンドを創作するにあたって参考にした実在バンドの話」も齟齬なく通じた。

これまでは、既存の友人で音楽の心得があるので音楽性の方面から創作バンドを作り込める人はいたが、まったく接点のないアウェーで同じことをしている方を見つけられたのはほとんど奇跡だった。

 

8月:欲深くなる

剣と魔法のファンタジー系の創作で「冒険パーティーの集合絵を見せる」的なタグがあり、それを見て「創作バンドでもほしい!」と欲がつのり、「#創作バンドのアー写みせてください」タグが捻出される。

*界隈用語【アー写】:アーティスト写真のこと。この界隈では架空のミュージシャンを描いたイラストをアー写と言い張る。

 

▼ この頃の怪文書:

色んな音楽性のキャラクターがいるので対バンしてみたいという話をする。だが Drive to Pluto の設定(90s~00sに活動し、現在は活動停止)が足を引っ張り、とりあえずは希望止まり。

ちなみに私のツイートを遡ると2017年から「創作バンド同士で対バンしたい!」と言い続けていた。チェックしてないけどもっと遡ったら『ミッドナイト・ヘッドライト』執筆時の2015年から言ってるかもしれない。それで自分で対バンできるように、同世代バンドのSIGNALREDSを作ったという経緯が……

 

▼ 2017年のツイート(なつかしい絵):

 

「#創作バンド紹介テンプレ」完成

8/20、どうやったら創作バンドの同士をあぶり出せるか/新規で増やせるかを考えて、架空のロックバンド用の創作テンプレ「#創作バンド紹介テンプレ」を発案する。
https://twitter.com/mtn_river/status/1428683836225773578

8/21、 #創作バンド紹介テンプレ が完成する(納期24時間)。手の速さに自分で驚いた。

*このころの作業通話では【90年代の曲は最近】という迷言が飛び出す。いや昔の曲っていうのはピンク・フロイドとかの頃を言うんですよ……98年の曲とかは最近ですよ……

 

創作バンド紹介テンプレの目論見は成功し、新たな界隈民との合流に成功する。またこのテンプレを使って新しく創作バンドを作ってくださる方もおり、大変光栄でした。

とはいえRT数に対して投稿数が少ないのがやや残念。「素敵なテンプレ! 皆さんのを見たい!」という反応はぼちぼち見かけましたが、あなたも遠慮しなくていいんですよ。ふぁぼらないだけでこっちは全部見てますよ。

 

9月:設定を詰めていく

「創作に込めた設定のリアリティを汲み取れる読者」が増えたので、架空バンドに対する創作ネタがすっごく増える。

ファイネッジレコーズの他の所属ミュージシャンの設定を少しずつ練り始める。9月中にupしたかったがいずれも翌月・翌々月にもつれ込んだ。

 

▼ この頃の怪文書:

 

10月:業が深まる

ドラムの日(10/10)、ベースの日(11/11)の話が通じるようになり嬉しかった。が、架空の音楽性を語っては「ない……」と呻く様子がよく見られる。

 

この頃の迷言

▼ カツアゲ:

 

▼ 怪文書:

 

▼ 大失言:

 

問題のツイートが投稿される

 

NMNLポスター

NMNL風パロディポスターを作ったが、あんまりにもヤバい(パロディとして元ネタに近すぎる)のでこのネタを投稿する者はいなかった。

 

クアト□の柱

某ライブハウスの邪魔な柱を私物化して散々こけにした。

▼ ここからのツリー:

 

11月:動き始める

「カウントダウンフェスしないんですか?」

作業通話にて、問題のツイート(年末に〜 創作バンドカウントダウンフェス(※時空が歪んでいるので西暦は明示されない)と合同打ち上げを〜 やりたいです〜)に対して「やらないんですか!?」と詰問(?)される。

11/6、「具体的にやるならどういうふうに募集かけたりするのがいいですかね?」とその場で相談。フェス名が何のひねりもない「No Exists!」に決定。

「セルフ二次創作で本編とは無関係・時空が歪んでいる」設定だが、それでもある程度納得できる理由がないと私が書けないので、とりあえずは「ファイネッジレコーズ主催イベントで、渋谷アルブレヒトで開催」という設定をつける。

11/7、企画要項を投稿(納期24時間)。

 

出演バンド投稿期間

出演バンドの設定一覧はこちら(min.tまとめ)
https://min.togetter.com/YLJgdja

11/7 主催ファイネッジレコーズから Drive to Pluto , 環-Tamaki- の出演決定
11/8 (外タレ的な扱いで) GHOST with Human 8910 がフェス用の新曲「祝宴」を引っさげて出演決定
11/11 主催ファイネッジレコーズから This Earth Is Destroyed の出演決定
11/14 aqua ball の出演決定。こちらもデモ曲(SoundCloud)ありの参加
11/15 SIGNALREDS の出演決定
11/16 (外タレ枠で) G.U.L. , Mole Against the Sun の出演決定、Laruscanus, GreatPainter の出演決定
11/17 ニュートランクライン の出演決定
11/26 真如 の出演決定
11/28 冷静に考えたら出演バンド数がヤバいことになっていたので開催日を2日(12/30, 31)に変更
11/29 COUP DE FOUDRE, Bear's の出演決定

*aqua ball, G.U.L. , Mole Against the Sun, COUP DE FOUDRE, Bear's のロゴを作成させていただきました。

 

▼ 友人とのやりとり

スクリーンショット(LINE):友人「こんなにバンドいたんだ」 山川「ほんとそれ」

 

「#創作バンドプレイスタイル教えて」テンプレ作成

#創作バンドプレイスタイル教えて

11/10、ベースの日によせてなんか変なテンプレが完成。こんな細かい設定してる人はめったに居ないんですよ? いやここにいましたね……? このテンプレは納期2.5時間でした。

 

▼ テンプレへの補足

 

作品投稿が始まる

投稿作品まとめ(min.t)
https://min.togetter.com/8C0KV0f

 

11/26〜 イベントフライヤー制作

フライヤー(はがき)を通話しながら制作。作業通話ではとんでもない迷言も度々飛び出しましたがそれはちょっとインターネットの文字情報としては公開できません。

出演順は付箋紙にバンド名を書いたものを机の上で並べ替えながら決定。難しいパズルだった……。

微調整と試し刷りを行い、12/1にフライヤーを公開。

 

12月:架空のフェスが架空の大盛況

12/1 フライヤー配布

 

続々とログイン作品が集まる

出演者・観客ともに続々と「フェスに行くぞ」な作品や越境コラボ作品が投稿される。

投稿作品まとめ(min.t)
https://min.togetter.com/8C0KV0f

 

12/12 イベント物販開始

フライヤーのデザインを利用してアパレルグッズを作成・販売。ちなみに記念品扱いなので原価設定です。

 

12/21-28 突撃となりのベーシスト

急に始まった日刊企画。全バンド(?)めぐりました。

 

12/30-31 フェス当日!

熱気がやばい。当日のツイート数もやばい。当日リアルタイムの様子の小説を書いてきた方、イラスト制作リアルタイムチャレンジに挑む方もいてすごかった。

*界隈用語【もののふ】:1日目 (本企画内では)海外アーティストである G.U.L. メンバーが学んだ日本語がなぜか侍口調だったため、 G.U.L. のあだ名がもののふになる。その後MCの「カタジケナイ!」が一部で流行した……という設定。

*界隈用語【いわてから来た人】:2日目 ニュートランクラインのMC以降、東北から来たバンドがMCにかぶせた天丼ネタ。キャパ500の会場に5人はいたので県民率は1%らしい。

*界隈用語【トトロ】:「夢だけど夢じゃなかった!」ので。【類語】ほんとだもん、ほんとにのーえくいたんだもん

12/30のトップバッター「GHOST with Human 8910」の作者Labさん(Twitter @00_database)、12/31のトリをつとめるバンド「Bear’s」の作者むつさん(Twitter @mutsu774)がそれぞれ当日お誕生日だったので、フェスがお誕生会を兼ねる。

むつさんのバンドは事前に12/31と伺っていたのでお祝いを兼ねて最終日に配置したが、Labさんのお誕生日は存じていなかったので、ものすごい偶然に驚いた。

 

2022年1月:ゆるゆるアフター中

投稿作品まとめ(min.t)
https://min.togetter.com/8C0KV0f

 

▼ 催し物の一例


まとめ(まとまらない)とお礼

いや……なんと言っていいのか……

まずバンドで参加してくれた方には、テキトーにはじめたネタに一緒に乗っていただき感謝しかありません。本企画のために人生のうちの貴重なお時間を割いて作品を作っていただいたり、ツイートでネタを提供してくださり、本当にありがとうございます。また私の妄想ネタや勝手なファンアートも寛大な目で見て(見逃して)いただいたことにも、改めてお礼申し上げます。

私はもともと特に同好の士の存在や感想をくれる人がいなくても勝手にひとりで創作しつづけられるタイプなので、今回こんなにも一緒に盛り上がってくれる人に出会えて、とても貴重な楽しい体験になりました。正直「供給がある」状態に慣れていないので11月〜12月の私は「水と肥料を与えられすぎて逆に枯れそうなサボテン」の心地でした(嬉しい悲鳴なのですが!)。イベント期間中、夢のような日々を過ごせたのは、一緒に幻覚を見てくださった皆様のおかげです。

 

小説『これは物語ではない』『Drive to Pluto』や『solarfault』の読者の方には、各小説の時空を越えた越境ネタにお付き合いいただきありがとうございます。

特に八月一日夏生のシーンは書くかどうか非常に迷いました。いくら「セルフ二次創作」と言い張っても、それが書かれた事実には変わりなく、八月一日(の心情を知る読者)にとっては非常に重いシーンになります。それでも多くの読者から八月一日の動揺を気にかけていただきありがとうございました。彼は星になりましたが、皆様の夜道を照らし続けることでしょう

いやこの絵なに?

 

『solarfault』シリーズのヤバめの小澤ファンのヒノモトさんの方はなんだか「大勝利」してましたが、Drive to Plutoファンの八月一日の方はもう少し慎重なエピローグにしたく、ちょっと時間を置いてから、みんなが忘れたころに公開したいと思ってます。というかまだ書いてないんですけど

八月一日のエピローグは、一応単純な夢オチにはしないつもりです。というか八月一日こそ、思いつきで時空の歪みに付き合わせてしまって済まなかったと思っています。シーサイドブックスの作中では一番の被害者でしょう。

一方で Drive to Pluto は普段どおりにライブしてただけで、変わったことは特にありません。こちらの時代の方は気楽な気持ちで描きました。青野なんか他のベーシストとダベって蕎麦食ってただけ(?)ですし。

DtP側で1点補足すると、Twitterに書きましたが、聖のMCは年末年始が祝祭ではない人にも等しく優しくありたい/楽しくいてほしいという聖の願いです。そんな聖も今年(いつ?)は居心地の悪さを感じずに過ごせたのは良かったと思います(と青野が申しています)。

2021年新顔の創作バンド This Earth Is Destroyed と 環-Tamaki- は作者である私にとってはデビュー戦のライブになり、私にはキャラの掘り下げに、読者の方には良いお披露目会になったかなと思いました。TEIDと環については小説『Drive to Pluto』への登場は未定ですが、ちゃんとお話を仕立てたいとは考えています。今回はベテラン面して参戦した SIGNALREDS ももっとお話を掘り下げたいですね(個人的にはSupport. 伊野さんが気になっています)

 

そして今回、創作バンドネタを通じて、Web小説『これは物語ではない』『Drive to Pluto』や、販売のみの書籍作品『Cipher』も読んでいただけたことに強くお礼を言いたいです。

キャラ設定や一枚絵での創作物の観賞よりも、読書は遥かに時間がかかりますし、『Cipher』は見て分かる通りマテリアルが読みづらく、『これは物語ではない』は全体的に文意があいまいで、『Drive to Pluto』は主語や目的語を省く聖の語りがひどいので、いずれもたいへんなお手間を取らせてしまったかと思います。創作バンドから私の他の作品にも興味を持っていただき本当にありがとうございます。

 

一次創作者であり(現実と架空の)音楽ファンである私からは、今回本当に様々な創作バンドに集まっていただいたことが何よりも嬉しかったです。

本イベントで驚くべきことは、私含め6人の作者が合計14組を提出して1組も音楽性(ジャンル、ルーツ、機材)やキャラデザが被っているバンド/ユニットがいなかったことです。イベント中、同じギターを愛用している・吹奏楽部出身 など個々のキャラクター同士の経歴の類似を見つけるのも楽しかったのですが、そういった共通点探しを楽しめたのは、各キャラクターが「それぞれに独立した経歴を持つ個人」という前提があるからだろうと思います。

私が感じた嬉しさは「フェスで多様なものが一つに集まった」ことよりも「集まったものを一つずつ解きほぐしてみると、全てが違う独立したものだった」ためでした。フライヤーやアパレルグッズを作った時にずらりと並んだ14点のロゴを見て「この一つ一つがすべて(想像上の存在ではあるが)個々に『違う』ものである」としみじみと感じてとても深い喜びを覚えました。空想であろうとも、各々の空想の差異は、創作の豊かさの証であると思います。

 

……そんなこんなで、最後にこのイカれたフェスに付き合ってくれたイカれたメンバーを紹介するぜ!!!

 

北東北はネオンプラネットからとても多様な音楽性の4組で出演してくれた些々細(さささい)さん(Twitter @_ntn_slp)!!!
Laruscanus, ニュートランクライン, 真如, GreatPainter 4者4様の音楽性を堪能しました。
当日リアルタイムでのイラスト制作もお疲れ様でした! いるんですね、創作バンド……!

 

12/30のスタートをテクノ・ファンタジーで魅せてくれたLab(らぼ)さん(Twitter @00_database, @04_110301)!!!
異世界出身の GHOST with HUMAN 8910 が来てくれたおかげで、このフェスの「時空の歪みへの寛容度」が上がりました。
全てのパラレルに、そして次世代のバンドに、幸い多くありますように!

 

12/31 ラストを気持ちよく飾ってくれたむつさん(Twitter @mutsu774)!!!
COUP DE FOUDREBear’s が来てくれなかったら本イベントは全く商売っ気のない狂気のイベントと化していたでしょう。
この場では貴重なノレる音楽性のアーティストを呼んでくださりありがとうございます!

 

時空を歪めて魔法の飛行機で来日公演に来てくれたとわなみさん(Twitter @towanami)!!!
期待のプログレ G.U.L. とアガるギターロックの Mole Against the Sun をどちらも聴けて幸せでした。
「謎のTシャツ」と「カタジケナイ!」は間違いなく NO EXISTS! 流行語大賞です。

 

おそらく一番詳細なバンドの編成の情報をお持ちの氷屋さん(Twitter @blueriverside)!!!
なにせ楽曲がある
aqua ball アクト時の小説の臨場感は最高でした。あのとき私達もきっと雪くんと一緒に aqua ball を聴いて、溢れる音楽に釘付けになっていました。

 

そして本企画はいないバンドのロゴをでっちあげていかにもありそうな設定を練ってありえない組み合わせのニセのライブのポスターを作って遊んでいるものすっごくヒマなデザイナーこと山川夜高がお送りしました!!
ファイネッジレコーズの様子のおかしい3組(Drive to Pluto, This Earth Is Destroyed, 環-Tamaki-)、お友達の SIGNALREDS 出演お疲れさまでした! 私も聴きたかったが!!!!!


ここでなんとなく音楽を聴きたい気分になったので、私の好きな曲のMVを置いてお開きにします。


超・長文をお読みいただきありがとうございました。

2022年はもうちょっとまったりペースでやっていきます。笑

Author : 山川 夜高

山川 夜高

libsy 管理人。DTP・webデザインを中心とした文化的何でも屋。
このサイトでは自作品(小説・美術作品)の発表と成果物の紹介をしています。blogではDTP等のTIPSを中心に自由研究を掲載しています。
お問合わせは contact からお気軽に。

twitter @mtn_river
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