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(20130721調べ)

文庫本を自分で作る時に便利かもしれない、各社の文字組みの計測結果です。

S60=昭和60年 H01=平成元年
行数x文字数=1ページの文字数 計測した書籍の発行年とタイトル

新潮文庫
16×38=608 H22 発行『ゴッドスター』古川日出男
16×41=656 H20 103刷『変身』カフカ
18×41=738 H08 18刷『新編 銀河鉄道の夜』宮沢賢治
16×43=688 H06 97刷『異邦人』カミュ
13×37=481 H16 28刷『笑う月』安部公房
参考 ほぼ日刊イトイ新聞 – 新潮文庫のささやかな秘密。

集英社文庫
11×35=385 2000年3刷『カメラ』トゥーサン
16×37=592 2003年1刷『テレビジョン』トゥーサン

中公文庫
16X40=640 2003年8刷『プレーンソング』保坂和志

講談社文庫
16×40=640 2010年21刷『ダンス・ダンス・ダンス(上)』村上春樹

岩波文庫
16×39=624 2010年4刷『ペドロ・パラモ』ファン・ルルフォ
16×43=680 2009年73刷『自殺について 他四篇』ショウペンハウエル
15×42=630 2004年6刷『透明人間』ウェルズ

角川文庫
18×40=720 H4 34刷『審判』カフカ

文春文庫
16×42=672 2009年2刷『空ばかり見ていた』吉田篤弘

ハヤカワ文庫
17×39=663 2007年2刷『魔法使いとリリス』シャロン・シン
18×41=738 2012年61刷『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』ディック
(後者はトールサイズ版)

光文社文庫
17×42=714 2005年2刷『実験小説ぬ』浅暮三文

創元推理文庫
18×42=756 2008年初版『金剛石のレンズ』オブライエン

数字の羅列では分かりにくいですが、比較してみると各社の傾向がなんとなく分かってきました。
16~17行、一行あたり37~42文字の設定が一番読みやすいようです。

段組みがゆるい分には問題ありませんが、ぎゅうぎゅう詰めになるとそれだけで読みにくくなってしまいます(※経験談 以前作った本を計測したら21×44=924で絶句)

行と行の間隔や紙の余白も読みやすさのポイントですが、それは各自お手持ちの文庫本を開いて確かめてみて下さい。
個人的には、文字サイズが小さくても行間や余白が取れていれば苦ではない印象です。

話はズレますが出版社によって奥付を年号表記とするか西暦表記を用いるかでもブレがありますね。西暦を採用している出版社の方が多いですが、大手新潮文庫は年号でした。
本の縦の長さも各社によって異なるので、並べてみると面白いかもしれません。
「しまや出版」や「ちょ古っ都製本工房」など、同人印刷所で作成した文庫本は、岩波や講談社と同じ高さでした。新潮文庫等より小さいです。

書籍によって特別な段組みをしていることもあるのでこのデータが全てではありません。
(例:『笑う月』『カメラ』は文字数が少ないため、他よりもゆるい文字組になっていました)
だいたいの目安としてご参考になればと願います。

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