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(別の記事用に書こうとした文章を再構成しました。)

 

2018/05/04
本記事の誤用の訂正をしました。/ 追記を公開しました。

おそらくは誰でも、可哀想なものや倫理規範に反するものへの薄暗い興味を持っていると思います。私も作品で悲壮な場面は書きますし、それは悲壮な状況に関心があるから書いています。ただ、自分で可哀想なものを書くときには、悲壮感をフェティッシュで片付けないようにしています。

これに関しては精神論めいた結論になってしまいますが、興味(またはフェチ「萌え」)を持つからには「当事者意識を持たなければならない」と考えています。

たとえば現実で合意のない暴力(ネットスラングで「リョナ[1]」)を振るってはいけないのは当然です。しかし、フィクションのリョナを読者として楽しむときも、「現実では望まない暴力をうけて苦しんでいる存在がある」ことの自覚は忘れない方が良いと思うのです。

性暴力の被害者が、自分が受けた暴力について思い出されたり、性暴力を肯定する作品を見て傷つくことを「セカンドレイプ」といいます。[2]

たぶん、自分が薄暗い興味を抱いているという当事者意識を持たないでいると、ふとした時に自分が無自覚なまま加害者の立場に転じる(セカンドレイプをしてしまう)可能性があります。ここでの加害とは、暴力を振るうことだけではなく、見て見ぬふりをすることや、そもそも暴力に気づかないでいることも含みます。

別に「配慮して自粛しろ」と言っているのではありません。どんな題材であれ、それを好むことは万人の自由です。ただ、「これはフィクションだから現実とは無関係」と思考停止するのではなく、「興味を持つからには、その興味のうしろめたさも自分で抱えろ」というだけです。うしろめたさを自覚することが、フィクションの暴力をうっかり現実に持ち込まないための自制心につながると思います。

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2/9返信

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山川さんこんにちは
岡本太郎についての曖昧な質問への返事とても読み応えがありました。(後略)

2018/02/09

こんにちは。はじめて労いをいただき、大変嬉しいです。

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山川さんは、岡本太郎さんをどう思いますか?
岡本太郎さんは、自分の職業を人間だと言ったらしいですが、山川さんはどう思いますか?

2017/01/09

お世話様です。質問コーナーに大幅に時間を取られている気がします。友人には「ファ○通のお便りコーナー」とまで呼ばれてしまいました。おもしろラジオDJじゃないんですよ私は。

質問者がわざわざ回答者に私を選んで質問を寄せてくださっているからには、私も独自の回答をしたいとは思うのですが、それにしても守備範囲の斜め上(下? 横?)の質問で困りました。そして回答にも滅茶苦茶時間がかかりました。

平たく言えば「どうって、どうも思わねえよ……」としか回答できません。好意もなければ憎悪や蔑視もなく、その他の感情もありません。特別なにも思わないのです。

 

ただ、回答に窮したのは、私が岡本太郎について無知だからでもあります。これも勉強の機会だと思いますので、岡本太郎について調べたことや所感をまとめます。

調べ物は下記の順序で行いました。2と3は平行しています。

  1. とりあえず私があらかじめ持っていた知識+インターネット検索で出てくるような知識で書く
  2. 美術館や博物館で、作品・資料の実物を見る
  3. 関連書籍・岡本太郎著書を読む

そして、これは岡本太郎に限ったことではなく、あらゆる内容に対してですが、「どう思いますか」という漠然とした問いの立て方に対しては「どうも思わない」としか答えられません。

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あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。

2017年はもしかしたら『Fortuna Theatre』しか書いていないという酷い体たらくでした。今年はもうちょっと頑張りたいところです。
代わりに人物イラストの方は、かなり分かってきたというか、1枚1枚に課題を見つけて邁進できている感じがします。

二足わらじなのかそれ以上なのか、とにかく色々なことに手を出しています。今年はよりアクティブに活動できるといいですね。

本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
皆様にとってすばらしい一年になりますように。

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