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作品の記号化・作品の継承

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この文章は、 山川夜高の作品の翻案(二次創作)ライセンス に対する附属として書かれました。作品に対する姿勢を書いているだけなので、ライセンスの話はもうありません。

要約: 私は「萌え」「属性」を直接的に描写できません。でも、読者は「萌え」「属性」に依拠した読解が自由にできます。私にはできないので、やりたい方はご自由にやってください。

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人とギターの似姿

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人の絵がある。

このとき、なぜ、手や胴体の造形、身体のひねり方や関節の可動域などの身体の現実的な正しさは要求されるというのに、首から上、特に顔面については、大きい目・細い鼻といったデフォルメされた顔が許容されているのか、私には分からない。

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やさしいということに対する選書

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小説を書いている友人が、自分の引き出しが少ないと困っていたので、友人の作品を読んだ上で参考になりそうな本をまとめていたが、あまり長大なリストをつくると誰だって見る気を失くすだろうし、そもそも私の基準で本を選択することは、友人へ私の価値観を押し付けることになる。これは「私の」選書なので必ず他の人の意見にも当たってほしい。私の価値観は中立的ではない。私の言うことに沿っていけば、私が考えるイデオローグの作品が出来上がるだろう。それはあなたが生まれ持っていた特質を殺すことになる。ご自身の作品はご自身のものなのだから、私の言うことを鵜呑みにしてはいけない。
そして当然だけど、友人や友人に似た特質の人への誹謗中傷の意図はないし、むしろそういう人の作品がもっと面白くなるようにと私は本を選んだ。
必ず本を読む必要はない。崇高な意志でつくられた本があっても、本というメディアが崇高さをもっているわけではない。媒体を問わずただ良いものを鑑賞すればいいと思う。良いTVアニメ、良い映画、良い録音、良い旅行、良いwebサイトを鑑賞すればいい。そのうえでなぜ「本」を選んだかというと、論拠をもとに整理された思考は本のかたちを取りやすいからだ。友人は簡潔で論理的な文章の書き方についても悩んでいたように見えたから、ノンフィクションの文章が一番参考になるのではと思った。

友人はたびたび「やさしい作品である」ことを口にしていた。「穏やかなやさしさ」「さびしくもやさしい作風」であるといったふうに「やさしさ」をキーワードにしていた。

でも、やさしいとはどういうことだろう。「やさしい」とただ形容しても掴みどころがない。ある人が思うやさしさは、他の人にしてみればその親切心を重荷に感じたり、偽善だと思ったり、やさしくしているように見えて残酷だと思うだろう。また、友人は「やさしくもさびしい」「さびしくもやさしい」というような、「やさしさ」と「さびしさ」が同時に現れる状態についてもよく口にしていた。たぶん、「やさしいさびしさ」というのは失敗や挫折を含むやさしさなのではないかと考えられる。万事がうまくいき、出会うひと皆が親切にしてくれて皆が幸せになる物語を目にして、心があたたまることをただの「やさしさ」と呼ぶとする。ならば、主人公が思う幸せを良く思わないでいる存在もいるなかで、彼らの反対意見を容認しながら主人公が自分で納得できる道を探すような作品を「やさしくてさびしい」と呼べそうだ。幸福のなかに失敗は常に影を落としている、でもその影をも容認するというとき、幸福と影の軋轢によって生まれるやるせなさや、やさしさが失敗する不可侵領域があるということを「さびしい」と形容するのではないだろうか。

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