Data – Personae
〈舞台裏〉のピアノ弾き。Iにジャズピアノを習い、店の演奏と音響を賄っている。
気配りが上手く相手に深入りしない。穏やかな無関心であり離人症気質。
なぜ酒場で働けるのか分からない程の下戸。チョコレート菓子が好き。
名前は造語。読みはシオマかキオマ。披露される予定のない本名はXioma Pendleton
劇団〈鴉座〉の俳優。鋭く、癖のあるタイプの美形。目が特徴的で怖い。
重度のワーカホリックでストイック。生業に固執しているが、劇場の体制を批判している。
趣味は料理、作ることも食べることも好き。
これは彼の物語だった。彼が0だから語り手はX。対の存在。無と未知数。可と不可。○と×
〈舞台裏〉新米ウェイトレス。どこかの小劇場で俳優活動もしている。色々駆け出し。
アホの子と見せかけて聡明な一面もある。
店員同士の仲は良好。Xとは良い友達関係。
〈舞台裏〉先輩ウェイトレス。冷たい顔の美人。
かつては別の(治安の悪い)店で勤めていた。
〈舞台裏〉のバーテンダー。店長が失踪した今では店の切り盛りを引き継いでいる。
街にはうんざりしているが店長不在のため離れられない。皮肉屋のうえトークもしないが、バーテンとしての腕は確か。
厨房係は彼ではない。飯が不味いのは厨房係のせい。
〈舞台裏〉のピアノ弾き。新入りのXにジャズピアノを教えたが、数年前に失踪している。
性自認は男性(FtM)。物言いは厳しいが面倒見が良く、信頼は厚かった。
女性名はアイリスだが男性的なイリスと呼ばせていた。
Xの音楽性だけでなく思想に強い影響を与える。与え過ぎたようだが。
劇団〈鴉座〉第一位の俳優。金髪碧眼の華やかな美形。
俳優の実力だけでは生き存えないと悟り、したたかにファンサービスを続けている。
ストイック過ぎて理想論的な0とはその点で根深い反発を起こしている。
劇団〈鴉座〉の座長にして同名の劇場を取り仕切る権力者。街の頂点に君臨していると言っても過言ではない。
常にペストマスクのような黒い鳥の仮面、黒い帽子、黒服に身を包み、素顔を知る者はいない。
体格は良い方だが着膨れかも知れない。恐らく面食い。演技指導等はしないが自分の劇団の演目を愛している。劇団に対する父権。街のありかたそのものの代表、街の擬人化とも取れる。
反体制勢力〈スケアクロウ〉の指導者。表向きには青果屋。
港町まで名が渡り、Qのように劇場内部にも賛同者がいることから、活動は長く幅広いものと推察される。
鴉を脅かす存在。畑の作物を守る案山子。しかしながら鳥頭も案山子も愚かさの象徴。
自動演奏機の技師。神経質で吃音気味。
スケアクロウ一派であるが、技量を劇場に買われて大時計等の整備に就いている。
大時計の技師は彼ひとりではなく複数人で持ち回っている。
丸顔で目が大きく額が広い。
ピアノ調律師。演劇鑑賞が趣味で作中最も紳士的な人物。
街の技師の組合でQと仕事を共にする。街に対する立場は中立。
劇場の門番。精悍な顔立ちで仕事に忠実。
俳優たちは頻繁に裏門を使うため門番と親交がある。
どこからか街にやって来た人物。人捜しをしている。
地味で温厚な青年だが知らず知らずのうちに街の人間を逆撫でしがち。
スカーレット・タワラー。映画『アフター・ソロー・ウェンズデー』主演女優。
どこかアンニュイな佇まいが特徴的。0が好んでいた人物。
半島南部の港町の住人。街の外を知る漁師たち、失踪した本屋の店主ローマン、レストランバー〈ブルー・モーメント〉に集う面々。
物語も終盤にさしかかり、ようやく固有名詞が現れる。
レストランバー〈ブルー・モーメント〉の演奏家たち。それぞれピアノ、ウッドベース、ドラムスの奏者。