シーサイドブックス(山川夜高の物語)作中に登場する架空のロックバンドのまとめです。
2022年に作成した過去記事:創作バンド紹介まとめを更新した内容になります。
先に読んだ方がよいWeb小説
作中の世界観は全作品でつながっており、思わぬところから予期せぬ箇所へのネタバレが飛び出す可能性があります。
これは物語ではない
Drive to Pluto 初出の作品。バンドの活動停止後、後世(2010年代)のファンから語られる視点(および残響)。
※「act.3」までは先に読んだ方が良いです。あるいは逆に一切読まない。
シリーズ:Drive to Pluto
1997〜2006年、架空のロックバンド「Drive to Pluto」の結成から活動停止までの「逸話」。
その他、書籍作品にも登場します(後述)
このページでは、渋谷に事務所を構えるインディーズ音楽レーベルFinedge Records(ファイネッジレコーズ)所属のミュージシャンと、その同世代のミュージシャンや関係者たちを紹介します。
人物相関図
Drive to Pluto
小説『これは物語ではない』が初出、関連作品『Drive to Pluto』(小説シリーズのタイトル)
メイン(主人公)格の視点・立場のバンド。
1997年結成・2006年活動停止。1998年からインディーズレーベル Finedge Records(ファイネッジレコーズ)に所属。メンバーは全員同学年。
ジャンルは(前身バンドはパンクロック→)シューゲイザー→プログレッシブロック→ポストロック・マスロックか。アプローチは総じて「アートロック」と称されるものかも。CDレンタル店では「ポストロック」のコーナーに置いてある。たぶん動画投稿サイトに無断転載された音源が海外で受けている。
ボーカルがマイクオフなのに歌詞がある、インストゥルメンタルではない3ピースなのが特徴。詞がそれ自体で散文詩や掌編小説としても成立するような世界観を確立している(が、作詞者としては「歌詞」なので音楽は必要。歌詞は音楽のひとつのパートして書いているので、単独で切り離せない)
変拍子と超絶技巧がえぐい。3ピースという最低限の編成で最高のアンサンブルをみせてくれる、「俺の考えた一番かっこいいロックバンド」
おすすめ小説
『ミッドナイト・ヘッドライト』(Web)
1997年7月7日、Drive to Pluto結成秘話。
『Without Your Sound』(Web)
第三者(モールス)視点でつづられるDrive to Plutoの様子。
『BlueWall / 降霊術』(Web)
レコーディング風景と4000字インタビュー。
SIGNALREDS
1995年結成・作中世界で現在もメジャーレーベルで活動しているロックバンド。4人+恒常サポート1人の大所帯で音が厚い。小澤・井上・伊野(サポート)は同い年、古屋はその一つ上の学年、御手洗は生年不詳。
ジャンルは強いて言えばオルタナティブ・ロック。堅実に売れている=活動を続けているのでalternativeでもなんでもないけど。ジャズ・フォーク・フュージョン・ラテンなど多ジャンルに触れながらも、その時代最先端のロック/ポップスとして聴きやすい(ノれるように寄り添ってくれる)。CDレンタル店では「J-ロック」のコーナーに置いてある。
歌詞は海外文学(とくにアメリカ文学)の翻案が多い。歌詞を物語(作詞者の主観から出発しているが、作詞者本人のことではない他人事)として突き放している印象。
ファイネッジレコーズ所属バンドではないが、Drive to Plutoとよく対バンすることから、(特に暇人の小澤は)ファイネッジレコーズの事務所を訪れることがある。
おすすめ小説
『別の人生』(Web)
高校生時代のSIGNALREDS(小澤・井上・古屋)のちょっとしたエピソードと、現在の古屋から見た田邊(Drive to Pluto)の話。
『東京、東京』(Web)
先に『別の人生』を読むのがおすすめ。バンドのリズム体で釣りに行く話。古屋さんのヤバいエピソードおかわり。
『Solarfault, 空は晴れて』(書籍)
収録作『あとがき』に小澤拓人のインタビューを掲載。
This Earth Is Destroyed
インディーズレーベル・ファイネッジレコーズ所属のソロミュージシャン(ソロプロジェクト)。ミュージシャンとしてはDrive to Plutoのすこし後輩。(生年非公開)
レコーディングやライブはバンド編成で、知人ミュージシャンや大学の音楽サークルの同級生に依頼している。恒常のバンドメンバーも一応募集しているが、連れそうメンバーは慎重に決めたい。
「ナイトメア・ドリームポップ」と呼べそうな作風。陰鬱な悲哀や絶望に対して、甘いウィスパーボイスで寄り添う。レクイエム的。CDレンタル店にはめったにないけど「エレクトロニカ」のコーナーになぜかまぎれていそう。ギターポップ/シューゲイザーの方が近い。
兄のことは家族として好き。二人でいるときはとても穏やかに過ごしている。兄のヤバい仕草は「兄とはこういうものである」と割り切っている(兄を静止しない時点で明日未もちょっとヤバい人)。兄に目をつけられた人には一応同情を寄せている。
おすすめ小説
『シンガロン[DEMO ver.]』(書籍)
小説本編では初出。
環-Tamaki-
インディーズレーベル・ファイネッジレコーズ所属。ミュージシャンとしてはDrive to Plutoのすこし後輩。土家・弟子丸・和田は同級生、嘉嶋は4歳年下。
小説シリーズ『Drive to Pluto』の作中ではFinedge Recordsに在籍。のちにメジャーレーベルに移籍する。
英語歌詞、男声で高低それぞれのツインボーカルが掛け合う、疾走感が気持ち良いギターロック・マスロック。ノッてると急に変拍子が入ってリスナーはつまづきそうになるが、そのつっかかりも気持ち良い。CDレンタル店では「ポストロック」の方に入ったり「J-ロック」に入ったりまちまち。メジャー移籍後は後者になるかも。
歌詞は別に宗教的説教でもなんでもないのだが、聴く人が勝手に深読みしているところもある。作詞者本人としては、日記のように自然と出てくる言葉を使っている。
和田ちゃんが名付けた変なあだ名一覧
環-Tamaki-
- 土家→ツッチー:採用
- カシマ:本人に命名を拒否されて不採用。カシマのまま
- 弟子丸→デッシ(デッシーだとツッチーとかぶるので縮めた):採用
Drive to Pluto
- 青野→青さん:和田ちゃんしか呼ばない
SIGNALREDS
- 小澤→ザワさん:和田ちゃんしか呼ばない、ふざけて青野が呼ぶこともまれに
- 古屋→にいさん、アニキ:和田ちゃんしか呼ばない
- 井上→カズにいさん、カズにい:和田ちゃんしか呼ばない
Finedge Records(ファイネッジレコーズ)
渋谷に事務所をかまえるインディーズレーベル。文字通り、エッジのとがった音楽を発掘している。
木場太陽(きば・たいよう)
ファイネッジレコーズの社長。「アコースティック・デス・フォーク」なるジャンルを自称するシンガー・ソング・ライター。
初出:『flat』(Web)
毛利信護(もうり・しんご)/あだ名:モールス
事務所の雑用兼専属カメラマン。おもにライブ写真とオフショットの撮影を担当。
初出:『Without Your Sound』(Web)
松田くん(まつだくん)
事務所のでっかいねこちゃん。推定メークイン メインクーン。名前とカイゼル髭模様の見た目に反してメス。
叶久(かのう・ひさし)
ファイネッジレコーズ創立メンバー。プロデューサー・編曲家。
在原謙太郎(ありはら・けんたろう)
ファイネッジレコーズ創立メンバー。ライブハウス〈SHADE〉の店長。
『ファング』(1980年代)
1980年代に中央線沿線(高円寺〜中野〜新宿エリア)のアンダーグラウンドで活動していたバンド。
ファングはシンガー・ソング・ライター(SSW)の個人の芸名だが、バンド編成時のファングも『ファング』と呼ばれるため紛らわしい。
ファング個人の作風はアシッド・フォークだが、バンド編成になるとハードコア、スラッシュメタル要素が加わり、より攻撃的になる。
おすすめ小説
『ファング』(書籍)
『ファング』にまつわる噂、逸話、伝説。
『198X.2.14』(Web)
『1991 – Unsatisfied』(Web)
『ファング』読了者向けのスピンオフ小説。
派生
あのひとたちとやってるの
身内でやっているカバー/即興セッションのユニット。生ドラム不在のため、サンプリング音源と電子音をリズムマシンで再生している。ギター・ベースは生音、シンセはエレピの音色だったり他の音だったり。伊野さんの趣味のパーカッション収集によるガムラン楽器などが入る。結果的な出力はフォークトロニカに近いポストロック。
ライブ時も客席を向かず内向きの三角形配置。ドラムマシンは伊野・青野どちらか持ちで操作し、ベースをループさせといてギターとシンセで掛け合いしている間に青野は歌詞ファイルをめくっている。
即興なこともあり、音を乗せやすいようにリズム体は4/4のシンプルなペースだからDtPより聴きやすい。エレクトロニカへの接近具合はシグナルよりDtP寄りで、ピアノ系の旋律が入るのでなんとなくやさしい印象は受ける、でも詞を聴くと不穏な感覚や不安が拭えない。
その他の登場人物
ジゾくん
青野理史の地元の友達。
登場作品:『ミッドナイト・ヘッドライト』(Web)
青野尋子(あおの・ひろこ)
青野理史の姉。美容師。
登場作品:『flat』(Web)
アブラハムさん
ファイネッジレコーズの近所の無国籍ラーメン店「ワール堂」の店主。出身地不祥。
叶雨(かのう・あめ)
叶久の傍系卑属(おい・めい)。
She
トイカメラと煙草だけ持ち歩くスレた少女。実在しているのか正直なところ不明。
登場作品:『She Sells Sea Shells by the Seashore』(書籍/Webアーカイブ済)
関連作品まとめ
Web小説
これは物語ではない
Drive to Pluto 初出の作品。バンドの活動停止後、後世(2010年代)のファンから語られる視点(および残響)。
※「act.3」までは先に読んだ方が良いです。あるいは逆に一切読まない。
シリーズ:Drive to Pluto
1997〜2006年、架空のロックバンド「Drive to Pluto」の結成から活動停止までの「逸話」。
特に、タイトルに「アスタリスク*」マークが付いた作品が重要なエピソードです。
書籍作品
『シンガロン[DEMO ver.]』
通販3.27〜:新作小説『シンガロン[DEMO ver.]』
2000年7月、大学の軽音サークルの肝試しで呪われた(?)新人ベーシストのカシマは、お祓いに行ったお寺の人となんやかんやでバンドを組むことに……
作中ロックバンド「環-Tamaki-」の結成にいたる話。
『ファング』
『ファング』通販のおしらせ・ほか色々
1989年高円寺、失踪したギタリスト・ファングを探して、ベーシストのヒサシは「十字路の伝説」に潜む悪魔と対峙する。
才能を持つ者と持たざる者の友情と、青春の終わりを描いた、架空のロックバンドの伝奇小説。
おまけ情報:命名の元ネタ
Drive to Plutoを軸に各団体名や設定を決めています。
SIGNALREDS:Drive to Pluto の Drive との呼応で赤信号。ただし、夜の航空障害灯など、いかようにも解釈できる名前。
Finedge Records:Fine+Edgeの造語。所属バンドは皆太陽系に由来する。
- Drive to Pluto:冥王星
- 環-Tamaki-:土星(環)
- This Earth Is Destroyed:地球
- 松田くん(ネコ):木星の大赤斑みたいなうずまき模様のネコ
詳細やその他のキャラクターについては、『ファング』あとがき・設定・蛇足情報の「モチーフ(命名の由来)」の段を参照。
ファイネッジレコーズのロゴは、ビニルレコードと太陽系の9つの惑星の公転をかけあわせた図案。(作中の時代では太陽系の惑星に冥王星が含まれる)
海王星と冥王星の公転軌道は交差しており、冥王星が海王星の周期の内側を通るタイミングがあるため、ロゴマークもよく見ると8番目の輪と9番目の輪が交差している。


























